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突発性難聴と治療 経験談(その3)

突発性難聴と治療 経験談(その3)

さて、前回では、入院から星状神経節ブロック注射までの経緯でしたが、今回は、突発性難聴に効果があると言われる高気圧酸素療法についてのお話しです。

入院していた病院では設備がなく、この高気圧酸素療法をやっていなかったので、先生に紹介状を書いていただき、別の病院に通院することになりました。

以下、その顛末です。

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高気圧酸素療法とは?

幸いだったのは、高気圧酸素療法をやっている病院が、自転車で5~6分という近くにあったことです。
そうでなければ、通うのが大変ですからね。

高気圧酸素治療は、大気圧より高い気圧環境を作って、100%に近い酸素を吸入することにより病態の改善を図ろうとする治療です。 通常の大気圧下での呼吸で得られる酸素量に対して、10~20倍にまで酸素を体内に取り込む事ができる。
高圧下では、体の中にある気体は小さくなるという効果もあるため、潜水病など、気体が体の中に入ってしまって障害が起きている場合もこの治療が威力を発揮します。
又、酸素の抗菌作用を利用し、細菌の発育を阻害する抗菌効果もあります。

この治療法は、潜水病、一酸化中毒、ガス壊疸等に始まって、最近は脳梗塞、腸閉塞、網膜動脈閉塞症、突発性難聴、重症感染症等にも応用されるようになりました。

私のような突発性難聴には、体内酸素量を増加させて、内耳の循環障害の改善効果を狙った治療ということになります。

気圧は絶対2気圧(海底約10mと同等の圧力)くらいです。

装置はこんな感じです。

入るところはガラスで透明なので、明るいですが、閉所恐怖症の人にはつらいと思います。
私も狭いところは苦手なので、入る前は、ちょっと恐怖でした。
中には、閉所恐怖症のために治療ができない人もいるようです。
もしこれが透明容器ではなく真っ暗だったら、私も無理です。

治療期間(回数)

先生曰く、週4日 計8回の連続治療が望ましいということで、とりあえず、そこまでの治療をやっていただくことにしました。

この治療法は、まだはっきりとした効果が認められているわけではないので、あまり期待をせずに受ける方が、効果がなかった時のことを考えるといいと思います。
勿論、担当医もそのような感じでを匂わせながら説明していました。

家を出て病院に行き、帰宅するまでの時間は、約3時間ですから、会社勤めの方は会社を休まないとちょっと難しいかもしれません。

カプセルに入る前の準備

先ず、3階の耳鼻科までカルテを取りに行き、それを持って2階の検査室に向かいます。
検査室で着替えをするのですが、検査着は静電気が起きない木綿のものを着用しますが、下着は全部脱ぎます(すっぽんぽん)。
高圧酸素装置の中は酸素100%なので、引火したら大変なことになるので、引火性のものや化繊の下着類などの静電気を起こすようなものは一切身に着けることはできません
整髪料もダメ、女性はお化粧もダメだそうです。
過去、ホッカイロを身に着けて入って、カプセルが吹き飛ぶ爆発死傷事故を起こしたことがあるようで、厳しくチェックされます。

着替えが終わったら、健康チェックがあります。
血圧、体温、血中酸素量、腸の具合などの口頭チェックです。
「トイレは大丈夫ですか?」と聞かれます。カプセルに入ってからは出られませんからね。

次のような方は治療を受けることができないことがあるとのことです。

・風邪を引いて耳抜きができないとき(鼻がつまったり、鼻水が出ているとき)
・耳や鼻に病気があるとき(中耳炎や蓄膿症、副鼻腔炎など)
・おなかの具合が悪いとき(下痢など)
・ペースメーカーを使用しているとき
・閉所恐怖症など、狭いところが苦手な方
・血圧が高くて気分が悪いとき
・妊娠中の方
・ぜんそく発作中の方
・肺疾患のある方

 

以上のチェック、準備が終わったら、いよいよ、高圧酸素カプセルのある1階の部屋へ案内されます。

ここでも、再度、身に着けているもののチェックなどがあります。
勿論、本などの持ち込みは一切禁止。
耳抜き用の飴玉は持ち込みが許されました(笑)

そして、カプセルの外に出ているベッドへ。
ここで、心電図計をつけ、いよいよカプセルの中へ。

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入っている時間はどれくらい?

.ベッドに横になったままカプセルドームの中に入っていき、入り終わったらカプセルのドアが閉められます。
透明なので外は見えますが、もう自分で出ることはできませんから、大地震とか担当者(通常一人だけ)が倒れる(笑)とか、何か不測のことが起きたらと考えると、急に怖くなりました。考えすぎるとパニックを起こさないとも限らないので、そこは冷静に・・ですね。
外界(笑)との通話はマイクを通じてできるので、何かあればしゃべれるというのは心強い。

入っている時間が.短時間ならいいのですが、
加圧に15分、治療気圧で60分、減圧に15分と、計1時間30分も入っていないといけないので、ちょっと辛い。

テレビが装置の横にあって、中から見れる(音も聞こえる)ようになっていますので、気を紛らわすことはできます。

加圧の最中に耳抜きができないと治療はできないので、最初はうまくできるかどうか心配でした。

治療後は、再び耳鼻科に行き、担当時によって、副作用がないかどうかのチエックがあります。

副作用は?

副作用としては、加圧時の耳の痛みが主なもので、耳抜きと呼ばれる操作を覚えれば殆どの患者が治療可能とのこと。
中には、この耳抜きができずに治療ができなくなる人もいるようです。

その他の副作用としては、頭痛、歯痛、吐き気、耳鳴りなどです。

治療中の実際や治療効果などについては、また次回。

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